PCのドライブ容量節約の為に設定したNASのRAIDとは?

こんにちは!トモです。

前回、WiMAXとNASの接続に関する記事で出てきた言葉「RAID」についてまとめていきたいと思います。

今回私は「RAID1」という種類のものを採用しており、それがどういうものかが、わかるような記事にしていきたいと思いますので最後までご覧いただけたらうれしいです。

RAIDとは

RAIDとは何かについてですが、

RAIDは、複数台のハードディスクを組み合わせることで仮想的な1台のハードディスクとして運用し冗長性を向上させる技術。

出典ウィキペディアより:https://ja.wikipedia.org/wiki/RAID

となります。

ここで、冗長性って何?と思われるかと思いますが、

冗長化(じょうちょうか)とは、システムの一部に何らかの障害が発生した場合に備えて、障害発生後でもシステム全体の機能を維持し続けられるように、予備装置を平常時からバックアップとして配置し運用しておくこと。冗長化によって得られる安全性は冗長性と呼ばれ、英語ではredundancyと呼ぶ。

出典ウィキペディアより:https://ja.wikipedia.org/wiki/RAID

ということになります。冗長というとネガティブなイメージがありますが、これは良い意味合いになりますね。

まずはRAIDの種類についてみていきましょう。

RAIDの種類について

RAIDにはいくつか種類がありますが、基本となるRAID0、RAID1、RAID5をご紹介していきます。

RAID0とは?

複数のハードディスクに、データの読み書きを同時並行で行うことができるRAID技術です。

ストライピングともいいます。

同時並行で行うことができるので、データの読み書きが高速でできるということですね。

  • NAS=家
  • ハードディスク=冷蔵庫
  • データ=カレーを作る為の材料

と置き換えるとイメージしやすいでしょうか?逆に分かりにくかったらごめんなさい。

完成品のカレーを作る為には、「たまねぎ」「にんじん」「じゃがいも」「サラダ油」「牛肉」「水」「カレーのルー」が必要だとします。

それを以下の図の通り、家の中に冷蔵庫が2つあるとして、それぞれの冷蔵庫1と冷蔵庫2に材料を並行作業で出し入れすることができるので、素早く行えるということです。

因みに、各冷蔵庫に必要な材料を振り分けたりするなどの管理する役割をしている部品のことを、RAIDコントローラといいます。

ここで、上記内容と重複する部分もありますが、メリットとデメリットをまとめます。

RAID0のメリット

  • データアクセスの高速化を行うことができる
  • 複数のHDDを1つにまとめられるので、大きな容量を確保することができる
    例)1TBのHDDが2つ搭載されている場合2TBのHDDとして扱うことができる

RAID0のデメリット

  • 障害耐性が無いので、HDDのどれか1つでも壊れてしまうと、データが復旧できなくなってしまう。
    (下図カレーの例では、冷蔵庫1が壊れ、材料が腐ってしまい、冷蔵庫2のみの材料では完成品を作ることができないイメージです)
  • 構成するHDD台数を増やすことより容量を増やすことができますが、台数に比例して故障する確率も高くなってしまう。
RAID0の例
RAID0の例

したがって、障害に弱いという側面がありますので、大切な写真や動画が消えてしまうのを避けるため私はRAID0を採用しませんでした。

そこで次は、障害耐性を重視したRAID技術であるRAID1について説明していきます。

RAID1とは?

複数のHDDに、同時に同じデータの内容を書き込んでいくRAID技術で、ミラーリングと呼ばれます。

RAID1のメリット

  • 1台のHDDに障害が発生しても、システムを稼働し続けることができるので復旧も容易となる。
    (カレーの例では、冷蔵庫1が壊れても、カレーに必要な材料が冷蔵庫2に揃っているので、完成品を作ることができるイメージです)
  • 構成するHDDの台数を増やせば、その分、耐障害性も高くなる。
RAID1の例
RAID1の例

RAID1のデメリット

  • 複数台のHDDに同じデータの書き込みを行うので、その分、単一ドライブへの書き込みを行うよりも時間がかかってしまう。
  • 複数台全てのHDDに同じデータの書き込みを行うので、HDDが何台に増えても、結局は使用可能な容量はHDD1台分の容量にしかならない。よって、構成する台数が増えるほど利用効率は悪くなってしまう。
    例)1TBのHDDが2つ搭載されている場合、1TB分の容量のみのHDDとして扱うことができる

私は、HDDが2つ搭載されており、片方2GBのNASを購入しました。

合計4TBのHDD容量があるわけですが、RAID1を採用しましたので結果として、2GB分を使用することが可能となっています。

(個人的には容量的に十分かなと思っていますし、障害耐性もある程度あるので満足しています)

次のRAID5は少々難しく感じるかもしれません。家庭ではなかなか使用することはないかもしれませんが、興味のある方は御覧ください。

RAID5とは?

RAID5とは、RAID0の複数HDDデータ読み書きの同時並行、及びRAID1の障害耐性を両立させて、かつ大容量化も可能にしたRAID技術です。

別名パリティRAIDともいいます。

最大の特徴が、パリティと呼ばれる冗長コードを生成して、各HDDに書き込みむ点です。
(カレーの例では、各冷蔵庫毎に冗長な材料を格納します)

これによりHDD「1台」に限り、壊れてもデータを復旧させることができるわけです。
(カレーの例では、冷蔵庫1か冷蔵庫2か冷蔵庫3のどれか1台だけが壊れたのであれば、残りの冷蔵庫の材料を使用することにより、完成品のカレーを作ることができることがわかります)

RAID5の例
RAID5の例

又、RAID5はパリティを保存するので、その分容量を多く消費します。

しかし、RAID1と異なる点として、パリティをたくさん作ったとしても合計はHDD1台分までにしかなりませんので、HDDの台数が増えた分だけ容量が多く確保できるわけです。

ここでメリットとデメリットをまとめていきましょう。

RAID5のメリット

  • HDDが「1台」に限り、壊れた状態でも稼働が可能となる。
  • 壊れたHDDを交換し、内容を元通りに修復することで正常な状態に回復できる。
  • パリティの保存にはHDDの数にかかわらず、1台分の容量にしかならない。その為、HDDの数が多いほど容量が多く確保できる。
  • データの読み出しは複数のHDDから同時並行で行うのでHDD数が増えれば増えただけ、速度の向上も見込める。

RAID5のデメリット

  • パリティの作成や更新行う為、書き込み性能はそれほど高くない。
  • 最低3台のHDDが必要となるのでコストが高くなる
    ※金額がお高いので私はRAID5を採用しませんでした。

購入したNASなどのご紹介

今回私が購入したNASは合計4GBのものでしたが、他容量のものも併せてご紹介します。

どれもRAID0とRAID1両方対応です。

2GB用

4GB用(トモ購入)

6GB用

8GB用

12GB用

おわりに

いかがでしたでしょうか。

単純にRAIDの後ろの数字が大きくなれば、よりよいというわけではなく、一長一短があることがお伝えできていればと思います。

もしも、NASの使用を検討されている場合は、目的に合ったRAIDを採用することをお勧めいたします。

最後までご覧いただきありがとうございました。